2008年4月“渋谷崩壊”
そして、2009年秋。
秋葉原を舞台に新たな物語が始まる。
5pb.×Nitroplusコラボレーション作品『CHAOS;HEAD』から一年半、科学アドベンチャーシリーズ第2弾が遂に始動!
科学に裏打ちされた特異な設定とショッキングなストーリー、そして独特のゲームシステム。
キャラクターデザインに注目度急上昇中のクリエーターhuke氏を迎え、
より先鋭化されたSFギミックと、リアルな秋葉原を舞台にサスペンスあふれる「想定科学アドベンチャー』が動き出す!
『STEINS;GATE』は、従来のオーソドックスなアドベンチャーゲームにあるような“選択肢”は存在しません。主人公が持っている“携帯電話の取り扱い”により物語が変動していきます。電話に出る・電話に出ない、メールに返信する、しないなど、現代人に欠かせない状況や、その行動によって自然にストーリーが分岐していきます。相手からかかってきた電話に出るか出ないかはプレイヤー次第。もちろん、好きな女性の前で別の女性からの電話に出たりすると……!?
ゲームを進めていると携帯電話に着信が
プレイヤーは任意で電話に出るかがどうか選択できます。
ここで電話に出なければ
目の前のキャラクターとの会話が続行。
しかし、電話に出ると?
意外な展開が起こることも!
未来ガジェット研究所の発明品「電話レンジ(仮)」に偶然搭載された機能。それは過去へメールを送れるというものであった。本来の「電話レンジ(仮)」は、携帯電話のメール機能を利用して電子レンジを遠隔操作するというものであったのだが……。D-メールはごくわずかな量のデータしか送る事が出来ない。なお、「電話レンジ(仮)」(でんわれんじかっこかり)という呼称は、主人公オカリンが、電話レンジという名前を気に入っていないため仮称のままになっている。基本的には携帯電話から携帯電話へのメール送信となる為、送信先となる過去もその範囲が限られる。
電話レンジ(仮)に搭載された偶然の産物が世界の運命を変えるー
牧瀬紅莉栖が研究している脳科学の応用で記憶を電気信号に変換し、更に膨大な記憶データを超圧縮する。これをD-メールで送信することで、過去へ記憶を移すことが可能となる。D-メール同様、携帯電話間での送受信となる。なお、米サイエンス誌に掲載された紅莉栖の論文(英語)のタイトルは「『側頭葉に蓄積された記憶に関する神経パルス信号の解析』」
使用制限は、電話レンジ(仮)が開発される前には遡れないこと。また、過去の自分の身体でなおかつケータイを持っている時点までとなる。
この膨大な記憶データをいったいどのように圧縮するのか!?
岡部倫太郎――通称オカリン――は、いまだ厨二病から抜け出せない大学生。
自称『狂気のマッドサイエンティスト・鳳凰院凶真』を名乗り、『未来ガジェット研究所』という、
メンバーわずか3人だけのサークルでヘンテコな発明をする日々を送っていた。
そんな彼らがある時偶然から過去へと電子メールを送れる発明品、
即ち『タイムマシン』を生み出してしまう──
SERN、ジョン・タイター、幻のレトロPC『IBN5100』、タイムマシン、
バタフライ効果、タイムトラベルにおける11の理論――
いくつもの要因が偶然に重なり合ったとき、秋葉原から巻き起こる世界規模の大事件!
“未来への選択”を委ねられたオカリン達が下す決断とは?
俺だ。今日、とんでもない出来事に3度も遭遇した。
その1。ラジ館に人工衛星が墜落していた。
その2。夏休みのアキバの街から一瞬にして何千人という人々が消失した。
その3。牧瀬紅莉栖が死んでいたと思ったら3時間後には生きていた。
なにを言っているか分からないと思うが(以下略
セレンディピティという言葉を知っているか。
本来探している答えとは別の、価値ある要素を発見することであり、
“偶然の産物”とも言い換えられる。
『電話レンジ(仮)』には、俺たちが想定していない隠された機能があった。
過去へとメールを送れること。そう、すなわちタイムマシンであるッ!
俺たちは、SERNへのハッキングを行うことで、
『電話レンジ(仮)』のさらなる改良のヒントを得た。
時を同じくして、俺の周囲に不穏な影が見え隠れするようになる。
世界規模の陰謀に触れてしまった俺の不用意さは、
やがて“まゆりの死”という最悪の結末へと繋がってしまう……。
まゆりが死んだのは俺のせいだ。
だが俺の手許にはタイムマシンがある。
まゆりを助けるためなら、過去だってなんだって変えてやる。
それが俺の覚悟。
しかし、どれだけ過去を変えても、まゆりは何度も何度も、俺の目の前で息絶えた。
それが、世界の意志なのだとでも言うかのように……。
2月5日生まれ。東京都出身。
本作品の出演が決定した際の気持ちをお聞かせください。
科学アドベンチャーシリーズ第2弾、ファンの皆様がとても期待している作品に出演出来ると聞き、とにかく嬉しかったです!(その後に)女の人に見えるけど、実は男性!?の役です。と言われた時も、さらに嬉しく思いました。素敵な方を演じさせていただけると聞き、感激も大きくなりました。
もし過去にメールを送れるとしたら、いつの時代に送りますか?
祖母は子供の頃にドッジボールや、走るのが早かったそうです。そういう話しをよく話してくれていたので、是非祖母の子供の頃に応援メールを送らせていただきたいです!
ドクター中鉢によるタイムマシン発表会。その会場で不機嫌そうな顔をして倫太郎に話しかけてきたのは、牧瀬紅莉栖だった。
彼女はアメリカの有名な学術雑誌に論文が載ったという天才少女で、日本のマスコミにも取り上げられたほどの有名人だ。
ラジオ会館7階に並ぶカプセルトイで、人気アニメ『雷ネット翔』のマスコットキャラクター『うーぱ』のメタルバージョンを当てて喜ぶまゆり。
メタルうーぱは、ネットオークションで1万円以上のプレミア価格が付くレアバージョンだ。
夏休み、買い物客で賑わっていた秋葉原中央通り。倫太郎の目の前で、その何千人という人々が、忽然と消失した。
無人と化した中央通りに聞こえるのは、家電量販店の店頭から鳴り響く店内BGMだけだった。
ドクター中鉢の『タイムマシン発明成功記念会見』直後。会場を出た通路で、血溜まりの中に倒れている少女の姿を発見し立ちすくむ倫太郎。
そこで死んでいた人物とは――
人がほとんど来ないラジ館の通路、血溜まりの中で死んでいたのは、ほんの数分前に倫太郎に声をかけてきた牧瀬紅莉栖だった。
その場に犯人らしき者の姿は見当たらなかった。
過去へメールを送ることのできる電話レンジを使って、実験を行う未来ガジェット研究所ラボメン+αの面々。
そのメールを今まさに送ろうとする緊張の一瞬、電話レンジを固唾を呑んで見守る。
紅莉栖に抱きついて泣きじゃくるまゆり。2人は未来ガジェット研究所のサークル活動を通して、姉妹のように仲良くなっていく。
しかし紅莉栖は、まゆりの突然の行動に戸惑いを隠せない様子。
るかの実家でもある神社の境内で、目に涙を溜めながら大幣(おおぬさ)を振るるか。
まさか、なんらかの理由で目覚めた悪霊を封じるための儀式なのか……?
ラボメン+鈴羽でサイクリング。インドア派の倫太郎、至、紅莉栖がバテ気味なのとは対照的に、アウトドア派の鈴羽やまゆりは元気ハツラツだ。
今、巷で大人気の対戦型カードゲーム『雷ネット・アクセスバトラーズ』。
フェイリス・ニャンニャンは、その『雷ネット』において、世界トップレベルの実力の持ち主だ。対戦相手に絶望的敗北感が漂う。
倫太郎の目の前で、まゆりが凶弾に倒れた。この突然の出来事を前にして、倫太郎はあまりにも無力だった。
地下鉄のホームで、突如、何者かがまゆりの背中を突き飛ばした。線路に転落したまゆりの前に、やってきた電車が迫る。
激しいブレーキ音がホームに響き渡るが――
神社の境内。倫太郎からもらった『妖刀・五月雨』を握りしめながら、膝を抱えているるか。
その頬を流れる悲しみの涙は、いったいなにを意味するのか?
今年の夏、俺はラジ館に注目している。なぜなら自称発明家のドクター中鉢が、この建物内にあるイベントスペースで『タイムマシン発明成功記念会見』を行うと発表したからだ。俺を出し抜いてタイムマシンを完成させるとは……。
匂う。匂うぞ。陰謀の匂いがプンプンとな……。
秋葉原の中央通り沿いには、いくつもの『萌え』に関連するショップが並んでいる。
ほんの15年ほど前までは電気街と呼ばれ、電器店ばかりだったのが、今はずいぶん様変わりした(当時のことを俺は知らないが)。これだけ萌えショップが増えたのには理由がある。ずばり、何者かの陰謀だ。
末広町駅の交差点を蔵前橋通りへ左折し次の信号の一歩手前の路地を入ると、大檜山ビルという雑居ビルがある。
その2階が我が未来ガジェット研究所であるが、1階にはビルのオーナーが経営するブラウン管専門ショップがある。
いつも閑古鳥が鳴いているが、潰れる気配がないという謎の店だ。つまり陰謀の(ry
見よ。これこそ我が未来ガジェット研究所の内部である。こちらの部屋はラボメンがくつろぐためのスペースであり、俺は自宅に帰らずここで寝泊まりしている。意味不明な物が置いてあるように見えるが、すべてまゆりが勝手に持ち込んだものだ。研究所にゲロカエルんなど不要なのだがな……。
見よ。これこそ我が未来ガジェット研究所の内部である。こちらは俺とダルが未来ガジェットを開発するための部屋であり、本来であれば極秘扱いだが、あえて公開に踏み切った。意味不明な物が置いてあるように見えるが、すべて未来ガジェットの貴重な材料であり、断じてガラクタなどではない。
我がホームタウン、大いなる趣都(しゅと)秋葉原。混沌により支配された街並みは絶えずその姿を変えている。
夢を求めて訪れる者たちを、歓喜と興奮という名の幻想へ引きずりこもうと、手ぐすね引いているのだ。油断してはならない。
この街の深淵は、あまりにも深い。
この10年で秋葉原からは急速に混沌が失われ始めており、駅前は小綺麗な様相を呈している。少なくとも表面上は。清濁混合。
それはかつて魔都と呼ばれたあらゆる伝説的都市にも存在した要素。
そう、秋葉原も確実に、趣都から魔都へとレベルアップしようとしている。
メイド喫茶『メイクイーン+ニャン2』は、俺やダルの行きつけの店だ。なにしろ未来ガジェット研究所から徒歩3分である。
メイド服とネコ耳が特徴の、ある意味で邪道な店とも言える。
水面下ではネコ耳賛成派と否定派による、血で血を洗う抗争が行われているというのがもっぱらの噂だ。
静謐にして神聖なる場所。神社は、黒き怨念に侵蝕された俺の精神を浄化してくれる。
神田川沿いにしがみつくようにして建つこの柳林神社は、規模は小さいが、強大な霊的磁場が境内に渦巻いているため、我が弟子である漆原るかとの修行の場としては、もってこいなのだ。