第4話
至 「オカリンはリア充。マジ爆発しろ。そういうことなら、こっちにも考えがあるお」
倫太郎「考え、だと? なにをするつもりだ、スーパーハカー! まさかお前、機関に寝返る気では……」
至 「僕がとっておきの誕生日の過ごし方を教えるから、オカリンは今年の誕生日、それを実行すべき!」
倫太郎「チッ、寝返らないのか……」
まゆり「わー、ダルくんの意見♪ 聞かせて聞かせて~♪」
紅莉栖「イヤな予感しかしないんだけど」
至 「まあ、かくいう僕も毎年、違う女と誕生日祝ってるわけなんだけどさ」
まゆり「ダルくんはお嫁さんがいっぱいいるもんね~」
至 「そうそう。毎年っつーか、毎月新しい嫁がたくさん僕のところに嫁いでくるんだお」
まゆり「だったら、ダルくんのお家には入りきらないんじゃ……?」
倫太郎「まゆり。今ダルが話しているのはすべて、エロゲの話だ」
紅莉栖「2次元の嫁っていうオチなわけね」
至 「当たり前だろふざけるな!」
紅莉栖「ふざけてるのはおのれだろうが!」
至 「というわけで僕は自分の誕生日になったらホールケーキを買って、ロマンティックに間接照明にした部屋で、モニタに映った嫁とふたりきりでお祝いするんだお。あ、モニタはだいたい三つか四つ用意するお。つまり、お祝いしてくれる嫁も必然的に3人以上いることになるわけよ。キリッ」
紅莉栖「それって、事実上、自分で誕生日祝いに買ってきたホールケーキをひとりで平らげるってことよね……。いや、まあ、橋田なら簡単にできそうだけど」
倫太郎「突っ込むところはそこなのか?」
至 「ちなみに嫁の誕生日もお祝いしてあげるんだけどさ、いやー、嫁が多すぎて多すぎて。それこそ週に二、三回は誰かしらの誕生日が来るんだよね。おかげで僕、毎月のケーキ代がすごいことになってるお。近所のケーキ屋さんの店員に顔覚えられたし」
紅莉栖「ダメだこいつ。早くなんとかしないと……」
至 「え?」
まゆり「え?」
倫太郎「え?」
紅莉栖「あっ!」
至 「つーわけで、オカリンも僕と同じ祝い方を実践するべき。そしたらさ、2次元の嫁の良さにも気付くと思うんだよね。友達いないくせに中途半端にリア充やってるよりずっと幸せだと思うお」
倫太郎「お前の幸せを他人に押し付けるな……」
至 「オカリン、次元の境界を、僕と一緒に超えようぜ☆」
倫太郎「ええい、鬱陶しい! ダル、はっきり言ってやる! それは、ただの、絵だ」
至 「そんなの分かってるっつーの! むしろ絵だから愛せないとか言う奴の神経を疑うわけだが! オカリンだって厨二の妄想に浸ってるじゃんか! 脳内だけの妄想なんて1次元にもなってないんだからな!」
倫太郎「俺の設定は脳内妄想ではない!」
紅莉栖「今、設定って自分で言ったわよ……」
まゆり「でもね、まゆしぃがオカリンの人質なのは、3次元設定だよ~」
紅莉栖「もうなにがなんだか分からなくなってきた……。いつまでこの話を続けるつもり? そろそろ本題に戻るべきよ」
倫太郎「よかろう」