STEINS;GATE ショートストーリー

第5話

2017.12.09 Update!

まゆり「ねえねえ、クリスちゃんはオカリンのお誕生日、祝うとしたらどんな風にしたい?」

紅莉栖「え? 私?」

まゆり「アメリカではそういうお祝いって、盛大にやるの~?」

紅莉栖「確かにホームパーティーを開く人は多いわね」

至  「ホームパーティー……ゴクリ。ダンスパーティーと並んで、オタっつーかギークにはハードル高すぎる恐怖のイベント。アメリカの学生生活怖すぎだろ常考。ま、ボクはこう見えて踊れるデブオタなんだけどね。キリッ」

倫太郎「ククク、助手はそういうパーティーには呼ばれなさそうだな!」

紅莉栖「ええ、そうね。私自身、興味ないし。何度か招待されたこともあったけど、無視していたらそのうち呼ばれなくなった」

倫太郎「そしてパーティーにも行かずぼっちで実験にいそしんでいたというわけか」

紅莉栖「な、なんで知ってるのよ?」

倫太郎「って、ネタで言っただけなのにまさか本当だったとは……。さすがだな、実験大好きっ娘よ……」

紅莉栖「誰がだ!」

倫太郎「実験は大好きなのだろう?」

紅莉栖「ぐぬ……まあ、好きだけど」

倫太郎「実験とホームパーティーならば実験を選ぶのだろう?」

紅莉栖「当たり前でしょ」

倫太郎「ほら見ろ! 実験大好きっ娘ではないか!」

紅莉栖「ああもう、いいわよ、実験大好きっ娘で結構」

倫太郎「では実験大好きっ娘よ。そんなお前に、この鳳凰院凶真の誕生日を助手として盛大にお祝いする権利をやろう」

紅莉栖「あんたね……。上から目線にもほどがあるだろ」

倫太郎「お前のぼっちで寂しい青春時代をかわいそうに思って、参加させてやろうと言っているのだ。ここは泣いて喜ぶところだぞ」

紅莉栖「でもそれって私の一方的な損じゃない」

倫太郎「損って。人の誕生日を損得勘定で考えるのか!」

至  「オカリンには言われたくなくね?」

紅莉栖「人の厚意に期待するなら、まずあんた自身が私たちに厚意を見せないと。ちなみに私の誕生日は7月25日。その日にあんたが私を祝ってくれていたなら、今回の岡部の誕生日も、祝ってあげようかって考えたかもしれないけど」

倫太郎「な、なにをバカな。そもそもその時点では俺とお前は会ってもいないだろう――」

紅莉栖「手段はいくらでもあるじゃない。そうでしょ? なにしろあんたは、すごい発明をしちゃうようなマッドサイエンティストなんだから」

倫太郎「まさか……この俺に、タイムマシンを作れと……そう言うのか」

紅莉栖「前にタイムマシンの理論は私が散々否定してあげたけどね。でも、新たな理論を構築してやろうってぐらいの意気込みを見せてくれてもよかった。そしたらこっちも考えたんだけど」

倫太郎「ぐぬぬ、そんな何十年もかかるようなことを誕生日のためだけにやってられるか! だいたいお前、せっかく誘ってやったというのに! なんてめんどくさい助手だ!」

まゆり「オカリンも、かなりめんどくさいと思うよ~☆」

倫太郎「い、いいだろう! ならばもう、助手のことなんて誘ってやらないからな! 俺の誕生日は、まゆりとダルを中心にやってもらうことに――」

至  「あ、僕もパス」

倫太郎「えっ?」

至  「さっき言ったっしょ。嫁の誕生日祝いでいつもケーキ買ってるって。おかげで金欠なんだお。しかも今月は、エロゲの話題作が大量に出るし。オカリンのために使う金はないっつーの!」

倫太郎「お前、それでもマイフェイバリットライトアームか!」

至  「そもそも僕だって、これまで一度も誕生日をオカリンに祝われたことねーし!」

倫太郎「う……」

至  「つーかオカリン、僕の誕生日がいつか知ってんのかよ!」

倫太郎「う……」

紅莉栖「橋田、あんたは怒っていい」

倫太郎「お前も男の俺に誕生日を祝われたくはなかろう!」

至  「当たり前だろ! オタなめんな!」

倫太郎「…………」

まゆり「そっかぁ。クリスちゃんもダルくんも不参加かぁ。困ったね……」

倫太郎「フ、フハ、フハハ、フゥーハハハ! だ、だから最初から言っているだろう! この狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真の誕生日を祝えばお前たちも危険だと! 故にお祝いなど俺には不要だ! むしろ、迷惑なほどだ! この俺の誕生日は中止でいい! それが、それこそが、運命石の扉の選択……!」

まゆり「オカリン、泣いてるの~?」

倫太郎「泣いてない! 断じて! 泣いてないからな!」


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